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製品技術情報

4.保持器・シールド・シールの形式と特徴

保持器

W:鋼板冠形

ステンレス鋼板をプレス加工で一体成形、内輪案内設計で低速回転での低トルクには、極めて良い性能が得られる。
主な玉径:φ0.5~φ1.588

J:鋼板波形

ポケット部分は玉の形状に倣い、ふた側と爪付側の二つの部分からなっている。一般にボールガイドで回転中の摩擦トルクが小さくなるようにしている。
主な玉径:φ1.2~φ4.762

RJ:鋼板リベット形

比較的大きめの軸受で高負荷の加わるタイプには、波形の二つの部品をリベットでカシメて、振動や加速度に対する強度を持たせている。ボールガイドで摩擦トルクも小さくなるようにしている。
主な玉径:φ4.762~

TW:ナイロン冠形

モールド・ナイロン保持器は回転トルクの変動が少なく高速に耐えられるボールガイドである。66ナイロンおよびグラスファイバー入りの強度を高めた材質もある。使用温度範囲(-30~+120℃)。
主な玉径:φ1.2~φ9.525

V:フルボール

保持器を用いず、設計上許容し得る最大数の玉を組込んで重ラジアル荷重を負荷できる低速向けである。外輪・内輪に一箇所ずつスロット溝を入れてあるため、アキシアル負荷能力は小さい。

シールド・シール

ZZ:プレス式鋼板シールド
ルートシールド
カールシールド

プレス加工した金属鋼板を外輪に加締める構造。グリース漏れが少なく、外部からのごみの侵入が少ない。

ZZS:止め輪式鋼板シールド
 

プレス加工した金属鋼板を外輪にスナップリングで止める構造。外部からのゴミの侵入が少ない。主に小さい軸受や薄肉形に使用される。トルク・音響・温度上昇が少ない。

TTS:止め輪式テフロンシール
 

ガラス繊維入りのテフロンシールを外輪にスナップリングで止める構造。外部からのゴミの侵入が少ない。主に小さい軸受や薄肉形に使用される。シールが内部の圧力変化に対応して呼吸できる。限界使用温度範囲(-100~+260℃)

2RS:接触式ゴムシール
ラジアル接触
アキシアル接触

ゴムのシール板を外輪にはめ込む構造。ゴムシールが内輪と接触して外部からのゴミの侵入がきわめて少ない。シール材料は主にNBRである。限界使用温度範囲(-40~+120℃)
また、高温用としてフッ素ゴム(FKM)の用意も有ります。限界使用温度範囲(-30~+230℃)

2RU:非接触式ゴムシール

ゴムのシール板を外輪にはめ込む構造。ゴムシールと内輪は接触せず、しかも外部からのゴミの侵入が少ない。トルク・音響・温度上昇が少ない。シール材料は主にNBRである。限界使用温度範囲(-40~+120℃)